ブルー・ムーン

かわいい歌詞と裏腹に、計算されたメロディー

 この曲は、「青いお月様、貴方にお祈りします。ひとりぼっちの私に、どうか恋人をおつかわし下さい」といった歌詞です。1934年に作られた大変古い曲です。とても可愛らしい歌詞ですが、それにしても、何故この歌が長い年月、人々に愛されるのでしょうか?「恋人がほしい」という歌なら、きっと他にも探せばたくさんあります。

 この曲の人気の秘密は、メロディーに仕掛けがしてあるところだと思います。一般的に、メロディーというのは、サビに向かって段々と盛り上がっていきますが、この曲の場合、サビに向かって低く重く下がっていきます。歌詞はサビに向かって、恋愛成就の明るい上向きな気分になっていくのに、メロディは逆を行きます。これは、言われないと気が付かない、注意して聴かないと気が付きづらいかもしれません。

要は、気が付かないうちに、歌詞や曲が我々に強く印象を刻み、我々の体にインパクトとして残っていくのだと思います。だから流行歌で終わらずに、歌い継がれていくのではないでしょうか?かわいい歌詞と裏腹に、メロディーが計算されて作り込まれているように思います。

↑撮影場所:亀有38様、(P)赤堀ひさし氏、(b)木田浩卓氏

※ロレンツ・ハート詞、リチャード・ロジャース曲、1934年

※参考文献:「ジャズ批評 NO.185号」

※更新2018年2月22日